さよなら松本零士先生

最近は、金欠状態が慢性化しており、生活の維持の為に大事なおもちゃコレクションを処分している

男性は割と飽きやすく、どんなに面白くて大好きなものでも、時間が経つと興味が薄れてしまう。

逆に女性は一度好きになった作品やアイドルを死ぬまで愛し続ける。

だがこれは現実の異性が相手だと逆になり、女の子はマッハスピードで昔の男は忘れ、男はずーっとネチネチ悩み続ける。

 

中学生の頃、死ぬほど大好きだった松本零士先生の作品も、高校生になるとガンダムマクロスやら現れ、さらに大人になると、宮崎駿作品が台頭して、どうにも古臭く見えてしまった。

 

東京で就職した時、上野駅で実物の松本先生をお見かけしたことがある。

あの例のドクロマークのニットキャップをかぶって、忙しげになぜか赤帽の事務所に入っていった。

中学生時代なら大コーフンして、サインでもしてもらってたかもしれん。

だが、あの頃はもう失礼ながら、過去の人って感じで、何も感じなかった。

 

そのすぐ後、階段の上から、ちょっと可愛い女の子が、取り巻きの大人たちを引き連れ、颯爽と歩いてきた。

むさい男たちは女の子にサインをねだっていたみたいだった。

今思えば、有名なアイドルだったのかもしれない。全く興味が無かったわしには、誰だかわからなかった。

 

「すぐに忘れるって」わしは思った。

嘘みたいだが本当の話です。

 

あの大スクリーンで見た、感動のメーテルと鉄郎の別れは今見ても何も感じない。

悲しいが、わしはノスタルジーの無い男なのだ。

そんな松本零士先生ももうこの世にはいない。

さよなら、松本先生。あの頃、中学生時代のわしの憧れを満足させようと、買ってみた玩具の数々、

残念ながら、買った時からもう要らない物になっていた。

さよなら、松本先生、さよなら宮崎駿さん、さようなら庵野さん。さよなら、ローリングストーンズ。

さよならデビットボウイ。

さよならプリンス。

さようなら、大好きだった人たち。

 

リコリスリコイル、水星の魔女、最高!

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